クラウド翻訳とは?メリットと利用時の注意点
このページではクラウド翻訳サービスを使うメリットと利用時の注意点を改めてまとめてみました。メリットや注意点を読んだあとに実際に翻訳を依頼できるクラウド翻訳サービスを比較したい方は「翻訳サービスの料金・決済方法・特徴を徹底比較!厳選15サイト」もあわせてご覧ください。 クラウド翻訳とは クラウド翻訳とは、オンラインで翻訳を依頼したい企業・個人と、能力を活かし仕事を受注したい翻訳者をマッチングするサービスです。“Crowdsourcing”(クラウドソーシング)の「クラウド」に由来しており、クラウドコンピューティングの“Cloud”とは異なります。 翻訳会社を通さずに直接オンラインで翻訳者に依頼することで、時間的な制約をうけず依頼したいときにいつでも依頼できること、介在する人間が減ることでコスト面でも格安で依頼できることなどがメリットです。近年では大企業や官公庁にまでクラウド翻訳の活用が広がっています。 クラウド翻訳を利用するメリット 翻訳料金が安い 日本翻訳連盟がまとめている翻訳料金の目安によると従来の翻訳会社に翻訳をお願いした場合の平均的な単価は1文字や1ワードで20~35円となりますが、クラウドソーシングによる翻訳サービスの場合は、どこも10円未満から発注でき、専門的なビジネス文書でも15円前後というところが多いです。もちろん安いだけで品質が伴わないと意味がありませんので、その点は注意が必要ですが、翻訳者のスキルチェックを厳しく実施している運営会社もあります。 休日や夜間でも見積りや発注ができる 従来の翻訳会社を利用するケースでは、翻訳会社の担当者に見積もりを依頼したり、翻訳者の選定をお願いしたりするため、その会社が休みになる土日祝日や夜間の見積りや発注はできませんでした。クラウド翻訳は原稿をアップロードすることで料金の自動見積りや翻訳者の募集・発注までネット上で完結するためいつでも、どこからでも利用することができます。 翻訳者と直接コミュニケーションできる 翻訳会社のコーディネーター等を通さずに翻訳者と直接やりとりできるメッセージ機能を設けていることが多いので、補足説明や翻訳者から質問などがあった場合にもタイムリーに、また細かいニュアンスまでやりとりできるので、コミュニケーションコストは大幅に削減できます。 クラウド翻訳サービス利用時の注意点 原文のわかりやすさが訳文の品質に影響 翻訳者に依頼するまえに、原稿の中身をいまいちどチェックしてください。誤字脱字が多い原稿、1文が長すぎる文章、抽象的でわかりにくい文章など、原文の内容によっては納品されてくる翻訳原稿の品質が大きく変わってくるので注意が必要です。 翻訳以外の業務を依頼しない 翻訳以外のタスクも依頼できる一部のクラウドソーシングサービスを除き、翻訳者には翻訳以外の業務を依頼しないようにしましょう。レイアウト調整や要約などは翻訳者の本来の業務とは異なるので、ご自身で行うか別途クラウドワーカーにお願いするようにすると優秀な翻訳者と中長期的に良好な関係を築けます。 用途や文体などは事前に指定する 和訳であれば「ですます調」か「である調」か、英訳であればアメリカ式かイギリス式かという文体や、翻訳文の用途・緊急性、意訳でもよいのか多少不自然でも原文に忠実に訳してほしいのかなど、事前に指定しておくことで結果的に最小の時間で良い納品物を手に入れられます。予め要望がなく、納品後に初めて指示をだして全部修正させることなどは、時間のロスだけではなく翻訳者との関係性を崩しかねないので要注意です。 「翻訳サービスの料金・決済方法・特徴を徹底比較!厳選15サイト」も併せてご覧ください。
翻訳サービスの料金・決済方法・特徴を徹底比較 2021年の厳選14サイト
ビジネスをはじめ様々な場面において英語の資料やメールを扱うケースが増えてきました。翻訳会社に依頼したり、クラウドソーシングを活用して翻訳者に依頼したりする際に、料金を比較して、クオリティ面で信頼できそうな自分に適したサービスを探すのは思いのほか大変です。どこに発注すればよいのか迷ってしまうことも多いかと思います。一説によると日本の翻訳会社の数は約2,000社もあると言われており、一般社団法人日本翻訳連盟のサイトに掲載されている会社のリストだけでも約200社あるのでそれも当然です。 そこで今回は、全国どこからでもネットで手軽に依頼できるクラウドソーシング型の翻訳サービス(翻訳会社)を14社ピックアップし比較してみました。翻訳の発注・アウトソーシングをお考えの方は、ぜひ予算や支払い方法、専門性、納品スピードなどニーズにあった翻訳サービスを選ぶ参考にしてみてください。このページの最後では、日本翻訳連盟がまとめている翻訳料金の目安についても触れているので各社の価格と比較にご利用ください。 クラウドソーシング型 翻訳サービス・翻訳会社 それではここからが、翻訳サービス(翻訳会社)14サイトのまとめです。 まず前半に翻訳特化型のクラウドソーシングサービスを紹介し、後半は翻訳以外のマッチングも行う総合型のクラウドソーシングサイトをご紹介します。一般的に翻訳特化型のサービスは文字・ワードあたりの単価が決まっていて文章量によって料金が変わることが多く、総合型のサイトは入札制やクラウドワーカーの時間単価をもとに料金が決められることが多いです。 なお、下記の料金や支払い方法については各サイトに記載されている内容をもとにまとめていますが、実際に発注する際の料金や支払い方法については各サービスの見積りをご確認ください。 翻訳特化型のクラウドソーシングサービス TRANSMART(トランスマート):専門翻訳のプロに依頼できるクラウド翻訳の先駆け 運営会社:トランスマート株式会社 URL: https://jp.trans-mart.net/ 【翻訳料金】 日本語→英語:6円~(ビジネスプラン10円)/文字 英語→日本語:8円~(ビジネスプラン15円)/ワード 日本語⇔中国語(簡体字/繁体字):9円~(ビジネスプラン)/文字 日本語⇔韓国語:6円~(ビジネスプラン)/文字 ※新規会員登録から半年以内の場合、通算発注額55万円(税込)まで「ずっと2割引き」になるキャンペーンもやっています。 【支払い方法】 個人はクレジットカード払いのみ。 法人はクレジットカード払いまたは請求書払い(納品日の翌月末日払い) 【特徴】 テストに合格したプロの翻訳者のみに24時間365日いつでも日本語、英語、中国語(簡体字/繁体字)、韓国語の翻訳を依頼できて、最短90分で納品されます。契約書やプレスリリースなどビジネスに関する専門翻訳から、論文翻訳など学術分野まで幅広く対応しています。トランスマートは2000年に日本で初めてスタートしたクラウド翻訳サービスなので、製薬会社や外資企業からの依頼など専門翻訳の実績もこれまで94,000件以上あります。ただし、現状は日本語、英語、中国語(簡体字/繁体字)、韓国語の翻訳に特化しており、その他の言語はネットからは発注できないので問い合わせフォームから受託翻訳へ見積り依頼が必要です。 利用シーンに合わせてクラウド翻訳、受託翻訳サービスを使い分けられます。 ※トランスマートが提供する翻訳ツールのトランスゲートはこちら Webで翻訳:専門的な翻訳を求める人と翻訳家をつなぐ仲介サイト 運営会社:株式会社インフォシード URL:https://web-trans.jp/ 【翻訳料金】 日本語→英語:4.4円~19.8円/文字 英語→日本語:5.5円~24.2円/ワード ※翻訳者による見積り入札制で決定。 【支払い方法】 個人も法人もクレジットカード決済、PayPay銀行、楽天銀行、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、請求書払いが可能。 請求書払いには事前申し込みと審査があります。 【特徴】 翻訳者の詳しい自己PRなどもサイト上で事前に確認が可能で、翻訳メンバーを指名する「選んで翻訳」、最短90分納品の「急いで翻訳」、自信のある翻訳者を募集する「公募で翻訳」の3パターンから選択して依頼できます。中国語、韓国語、欧米、アジア言語も発注可能。 スピード翻訳:その名の通り最短30分でお届け 運営会社:Xtra株式会社 URL: https://www.quicktranslate.com/ 【翻訳料金】 日本語→英語:7.7円~/文字 英語→日本語:15.4円~/ワード ※法律、特許、医学、論文の分野は2倍、その他の分野は1.5倍のレートとなります。 【支払い方法】 クレジットカード払い。 法人の場合、1~2日の審査を経て請求書払いも可能(利用翌月末日払い) 【特徴】 その名の通り、最短30分で納品までしてくれるスピード対応が特徴で、ミニマムチャージが100円なので少量の翻訳を依頼するなら最適です。英語以外にも欧米やアジア言語など多くの言語に対応しています。 訳す YAQS:最安5円~、ミニマムチャージなしのクラウド翻訳 運営会社:ワールドインテリジェンスパートナーズジャパン株式会社 URL: http://www.yaqs.co.jp/ 【翻訳料金】 日本語→英語:5円~/文字 英語→日本語:5円~/ワード ※翻訳者のレベルによって中級(キャリア5年以上)10円、上級(キャリア10年以上)15円 【支払い方法】 クレジットカードまたはPaypal払い。 10,000円以上の案件は銀行払い可能(ただし手数料2,000円) 【特徴】 翻訳者のレベル・キャリアに応じて3段階の料金設定がされており、使用目的に応じた幅広い翻訳ニーズに対応できるサイト。最安5円からで日本語、英語、簡体中国語、繁体中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ロシア語の各言語を発注できます。 Conyac:100カ国、85,000人以上のバイリンガルにお仕事を依頼できるサイト 運営会社:Xtra株式会社 URL: https://conyac.cc/ja 【翻訳料金】 日本語→英語:6.6円/文字 英語→日本語:1.65円/ワード 【支払い方法】 クレジットカードまたはPaypal払い。 1回の支払いが1万円以上の場合は請求書払いも可能 【特徴】 世界100カ国以上にいる85,000人以上のバイリンガルに翻訳やローカライズ、現地調査などを依頼できるクラウドソーシングサービスです。英語から日本語への翻訳だと1ワード1.65円という格安料金で利用できます。なお、「Light依頼」プランを選ぶと依頼原稿と翻訳原稿がインターネット上に公開されてしまうので、ビジネスの翻訳を依頼する場合などは注意が必要です。 Gengo:迅速で低価格な人力翻訳サービス 運営会社:株式会社Gengo URL: https://gengo.com/ja/ 【翻訳料金】 日本語→英語:5円~(ビジネス9円)/文字 英語→日本語:9円~(ビジネス17円)/ワード 【支払い方法】 クレジットカードまたはPaypal払い。 法人のみ請求書払いが可能。毎月1日午前9時締め(承認ベース)/当月末払い 【特徴】 22,000人以上の認定トランスレーターが世界中にいて、対応言語ペアも70以上にのぼります。翻訳のほかに文字起こしや要約、コピーライティングなど、様々なサービスに対応したプラットフォームを利用できます。 Trans-Pro:38言語、約24,000人の翻訳者が登録するクラウド型オンライン翻訳 運営会社:株式会社ビーコス URL: https://www.trans-pro.net/ 【翻訳料金】 日本語→英語:4.5円~/文字 英語→日本語:8.1円~/ワード 【支払い方法】 個人はクレジットカード払い 法人はクレジットカード払いまたは請求書払い(利用翌月末日払い) 【特徴】 ネイティブによる翻訳が38言語で可能なクラウドソーシング型オンライ翻訳サイト。最短30分で納品されるスピード対応も可能です。納期に余裕があるほど金額が安くなりますが、細かな納期と料金設定がされています。 パソナ・パナソニックビジネスサービスのクラウド翻訳:法人向け専用の翻訳サービス 運営会社:パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社 URL: https://cloud.languageplus.jp/ 【翻訳料金】 日本語→英語:5円~/文字 英語→日本語:5円~/ワード ※キャリア5年以上の翻訳者の場合は、10円/文字・ワード 【支払い方法】 クレジットカード払いまたは請求書払い(毎月25日締め翌月末日払い) 【特徴】 世界中にいる6,000人の翻訳者が最短10分で納品してくれるスピード対応。20年以上にわたって、パナソニックグループのグローバル事業をサポートしてきた経験と知識を活かし、早く、安く、手軽な翻訳を提供している法人向けサービスです。 翻訳特化型のクラウドソーシングサービストップに戻る 総合型のクラウドソーシングサービス CrowdWorks:マザーズ上場企業が運営する日本最大級のクラウドソーシング 運営会社:株式会社クラウドワークス URL: https://crowdworks.jp/ 【翻訳料金】 依頼する側の提示額に対して翻訳者が応募する形式です。 【支払い方法】 銀行振込、クレジットカード、PayPal払い 法人、屋号をお持ちの個人事業主、官公庁、教育機関、マンション管理組合は請求書払いが可能(翌月末日払い) 【特徴】 翻訳以外にもホームページ作成やアプリ・ウェブ開発、ロゴデザイン、データ入力など、幅広い仕事に対応している日本最大級のクラウドソーシングサービスです。翻訳原稿の量にかかわらず一定の予算内で依頼したい場合などに便利です。 Lancers:240,000社以上が利用するクラウドソーシングサービス大手 運営会社:ランサーズ株式会社 URL: https://www.lancers.jp/ 【翻訳料金】 依頼する側の提示額に対して翻訳者が応募する形式です。 【支払い方法】 クレジットカード、PayPal、銀行振込 法人の場合は請求書払い可能(翌月末日払い)。ただし後払い手数料が別途5%必要。 【特徴】 10,000人の翻訳者からライティング、WEB入稿、資料作成、メール対応など周辺業務もワンストップ対応できるスキルをもった翻訳者に依頼できる「翻訳トータルアシスタント」も展開しています。 ココナラ:「知識・スキル・経験」を売り買いできるフリーマーケットサイト 運営会社:株式会社ココナラ URL: https://coconala.com/ 【翻訳料金】 翻訳者が登録している一定の文字数までの金額(500円~)を購入し、あとは追加の文字数に応じてオプション料金を支払う形式です。 【支払い方法】 クレジットカード決済、キャリア決済(NTTドコモ、au、ソフトバンク)、コンビニ決済、電子マネー(BitCash)、銀行振込、請求書払いに対応可能 【特徴】 翻訳スキルを「売り」たい翻訳者の得意分野などを確認し、事前にメッセージで交渉後に翻訳者の指定している金額を購入することで翻訳を依頼できます。またこちらの予算を伝えてその依頼に応えてくれる人をみつけるリクエストボード機能もあるので、翻訳者を探せない場合は、そちらで募集できます。 Workshift:海外の優秀な人材にお仕事を依頼できるサイト 運営会社:ワークシフト・ソリューションズ株式会社 URL: https://workshift-sol.com/ 【翻訳料金】 プロジェクト方式で各フリーランサーごとに金額が異なります。 【支払い方法】 銀行振込、クレジットカード、Paypal決済 公的機関や学校法人、上場企業のみ請求書払い可能 【特徴】 日本最大級の外国人登録者数をほこるクラウドソーシングで、世界210か国以上の国から登録しているフリーランサーに仕事を依頼できます。翻訳以外にも海外在住者が多いからこそ現地調査などの依頼にも最適なサイトです。 Job-Hub:人材会社のクラウドソーシングサービス 運営会社:株式会社パソナJOB HUB URL: https://jobhub.jp/ 【支払い方法】 クレジットカード払い 資本金1千万円以上の法人のみ請求書払いに対応(審査は必要書類提出後2営業日ほど) 【特徴】 人材サービスで有名なパソナグループの株式会社パソナテックが運営しているクラウドソーシングサービスです。依頼に対するワーカーからの提案により信頼できるクラウドワーカーを選んで仕事を発注できます。 shufti:在宅ワーカーと企業のお仕事マッチングサイト 運営会社:株式会社うるる URL: https://www.shufti.jp/ 【翻訳料金】 依頼する側の提示額に対して翻訳者が応募する形式です。 【支払い方法】 銀行振込、クレジットカード決済 後払いシステム利用料5%を払えば請求書払いも可能 【特徴】 在宅ワーカーに対して事務作業やライティング、翻訳やデザインなど約60種類にも及ぶお仕事を発注することができます。事務作業やライティングに比べると翻訳案件は少ないですが、英語以外にも中国語や韓国語、フランス語、スペイン語などのカテゴリがあります。 翻訳特化型のクラウドソーシングサービスまとめをもう一度チェック 翻訳料金の目安・相場について 最後に参考として日本翻訳連盟による翻訳料金の目安で案内されている、一般的な翻訳会社に依頼する際の各分野ごとの翻訳料金(発注価格)の目安は以下の通りです。こちらは翻訳会社のコーディネーターなど人を介してのサービスも含まれるので単純に比較はできませんが、上記で紹介したクラウド翻訳サービス各社の料金がいかにお得かがわかります。 …